富山型デイサービスとは
高齢者も子どもも障害者もいっしょ
年齢や障害の有無にかかわらず、誰もが一緒に身近な地域でデイサービスを受けられる場所、それが「富山型デイサービス」です。
この富山型デイサービスは、平成5年7月、惣万佳代子さん、西村和美さんら3人の看護師が県内初の民間デイサービス事業所「このゆびとーまれ」を創業したことにより誕生しました。
「このゆびとーまれ」は、惣万さんらが病院に勤務していた時、退院許可が出たお年寄りが、「家に帰りたい」と泣いている場面をたくさん見てきたことから、家庭的な雰囲気のもとで、ケアを必要とする人たちの在宅を支えるサービスを提供したいと考え、開設した事業所です。
民家を改修した小規模な建物で、対象者を限定せず、地域の身近な場所でデイサービスを提供した「このゆびとーまれ」は、既存の縦割り福祉にはない柔軟なサービスの形として、開設当初から全国的に注目を集めました。
富山型デイサービスは、富山から全国に発信した、新しい形の福祉サービスです。小規模ゆえに家庭的な雰囲気の中、利用者が自然に過ごせることや、個々の状態に合わせたきめ細かい介護が受けられること、利用者を限定しないため、お年寄りが小さな子どもを見守ったり、障害のある方がスタッフのお手伝いをすることがあるなど、当たり前の生活がそこにはあります。
また、徘徊を繰り返していた高齢の方が、毎日来る赤ちゃんを見て徐々に落ち着き、会話も自然になるなど、富山型デイサービスには様々な相乗効果を生み出す可能性があり、それぞれの事業所が地域に根ざした利用者本位のサービスの提供を目指し、個性ある事業所運営に取り組んでいます。